ミスタートンの思い込み

ミスタートンが、日々の思ったことをぼやきます。愛車については語ります。

けっこうこたえてる

昨日も書いた猫のきなこちゃん。本日動物葬を行うところに引き渡してきました。

死体は市の動物死体引き取りのところに渡そうと思ったのですが、平日しか営業しておらず月曜日は介護現場に入るので休むことができず(私が介護現場に入る日は人手が足りないので替わりがいない)、火曜日まで待たないといけない。

土曜日に死んだので腐敗など色々心配になり、ペットの葬儀専門店に頼もうかと思いました。ただ焼いてほしいだけなのですが、結構な値段がかかります。

猫ちゃんサイズだと一番安いコースでも2万円以上。持ち込みのところで17,000円。それに比べ市に頼むと3,500円。

冷凍庫に入れて凍らせて火曜日に持っていこうかと思いましたが、一番最後に猫部屋に閉じ込めて死に際も看取れなかった罪悪感もあり、冷凍なんかしてもう一度苦しめるのも嫌だと思い専門業者に依頼。

場所は、くろんど池の近くでペットを亡くした飼い主の姿もよく見られました。職員も丁寧な対応で、安心しました。

ずっと放さずいつでも一緒にいた大好きな猫のぬいぐるみと一緒に火葬場に持っていきました。

母が施設に入ってから5年の間、他の猫もいましたが自由に動けるのはこいつだけ。どんどん猫が減って最後は二人っきり。

きなこも「こいつしかおらんのかしゃあないなぁ」という感じで付き合ってくれました。

人の近くに寄ってきますが、撫でられるとだんだんと不機嫌そうになってくるのが分かります。そのうち怒りだししつこいと噛みつきます。

私が触ってもぜんぜんおこらなかったのに。

餌はキャットフードのみで人間様の食べ物には興味を示しませんでした。

臆病で外には出ませんでした。少し外の様子をうかがってもすぐに戻ってきます。大きな音も嫌いで特に私がくしゃみをすると走って逃げていきました。くしゃみをする前の息を吸い込むだけで逃げていきました。

貧乏な私を気遣ってか、病院には去勢手術以外は行ったことがありません。いつも元気でした。弱ってからもあっけなく死んでしまいました。病院に連れて行っとけばよかったという後悔もありますがお金はかからなかった。

その代わり、おしっこ癖は悪かったです。吐き戻しもすごかったです。そんな手間がかかりましたが、よくよく考えれば「お前の愛情が足りんのや、それぐらいの世話はしてくれよ」ということだったのでしょう。

冬場はベッドの争奪戦です。布団の中には入らないからまだましですが、足元で寝られるとかなり邪魔です。私がガニ股で足が開いているのでだいたい真ん中で猫が寝ます。少しでも動こうものならすぐに「動くな」とでも言ってるがごとく、「シャー」と怒ります。

それでも少しずつ折り合いはついて猫の方も少しは我慢してくれるようになりました。

最近は私の腰が痛くて上を向いてまっすぐ寝ると足がしびれます。トレーニングの影響で肩も痛いので横になったり上向いて寝たりします。

真ん中で寝ている猫を避けて足を片方に寄せると寝方や寒さで足が痙攣します。私はしょっちゅうつります。睡眠中に強弱はありますが一回はつります。

足を伸ばしたり擦るために体を起こすと、「あ!起きたんか?」とでも言いたげにきなこがゴロゴロと機嫌よさげに言いはじめます。

バイクで帰ると音で分かるのか玄関近くで待っていることもありました。

迎えに来なくても家で一階のソファーでしばらく寝転んでいると二階から階段をタントンタントンと降りてきて太ももの上に乗ってきました。

餌がない時はだいたい下で待っていて「にゃー」と一言いいました。

おしっこをいたるところでするので不要な扉を閉めたり、入れないように柵をしました。

ストーブをつけるとだいたいその前にいましたが、ストーブを消して風呂に入って二階の寝室に行くとベッドで寝ていました。

寝室でパソコンを触っていて後ろのベッドを見ると寝ていました。

私が布団に入るときにのけると「シャー」と捨て台詞を残してどこかへ行きました。

時々何もしていないのに「シャー」と言われました。

ベッドで寝ているとどこからか戻ってくるのですが、足元にいきなり飛び乗るのではなく必ず私の頭側から上がってきてそこから足元に向かってそろりそろりと歩いていきました。

朝にたまに手で顔をぺちぺちしてくれました。何度かそれで寝坊しなかったこともあります。

でも今日ソファーで寝ていてもタントンと降りてくることはありません。

寝るときに布団の争奪戦をすることもありません。

猫が邪魔で寝苦しいことはありません。足もつりません。

扉を締め切らなくても大丈夫です。

カバンをきちんとしまわなくてもおしっこはされません。

猫の砂を替えなくてもいいんです。

今パソコンの前にいますが振り向いてベッドの上を見てもきなこはいません。

面倒掛けられることが多いと思っていましたが、一人暮らしの家の中でどれだけ存在が大きく私が依存していたのか分かりました。

今までたくさんの猫がいたけど最後の猫。家の中で二人だけになりべったりではなくても「いる」という存在がどれだけ大きかったか。

私が世話をしていたのではなく、助けられていたんです。

家にいると何とも言えないぐらい寂しい。

かなりこたえています。

きなこ、本当に今までいてくれてほんとうにありがとうね。俺が飼い主で悪かったなぁ。

母から引き継いで責任感なく面倒を見てきました。不幸な目に合わせたかもしれない。だから新しい生き物を飼うなんてうなんてそんな無責任なことは出来ない。寂しいからかわいいから生き物を飼うなんて人間のエゴに過ぎないから。

からしばらく立ち直れん・・・。

 

2月27日に書き足しました。