私の究極のデミタスカップ第二弾。
こちらは2番目の高額カップです。
先ほどは儚さ。今度は豪華さです。
一つくらい内側まで金ピカのカップが欲しいと思って買ったのですが。
いろいろ探していたら

こんなものがありました。これで良いと思い、オークションに参加。
メーカーは、ローゼンタール。ドイツのメーカーですが、全体的に高い値はついていない。1万円は超えない。
3万円で落とせるかな?と思っていたら、87,000円になりました。無理無理。
その後も探しました。金ピカ高いです。数千円のものもありましたが、高い物を見てしまうとホントの価値も分からないくせに物足りない様な気になってしまう(笑)。
三万円から7万円くらい。セーブルのような超高級メーカーは、10万円以上。20万円以上のものもある。
ご存知の方も大勢いらっしゃると思いますが、ヤフオクの出品者の値段のつけ方は、3通りあります。
一つ目は低価格スタート。商品に自信があれば必ず値がつきます。ヒートアップすると思わぬ高値になることもあります。
2つ目は、高値で買った大切な品物を安く買われてはかなわないということで、希望の最低入札額をつけること。これはけっこう売れ残っていますね。
3つ目は、ちょっと怪しいものも多いですが、この金額を出せば落札決定という即決価格です。
金ピカカップは、高めの最低入札額か設定されているものが多かったです。入札はされていませんが、お気に入りに登録するウォッチャーの数は30人以上いて多かったです。
私もようやく「これ良いんじゃない!」というものに出会えました。これも高めの最低入札額が設定されています。
で、一番の不安要素がウォッチャーの数が5人ってことでした。
誰も気にしていない。
普通なら分かりやすい偽物って事です。でも私にはそんな判断は分からない。
そこでAIの登場。写真を取り込みAIに見てもらいました。他に3点の候補とともに。すると、私が良いなと思ったものが一番価値が高いと言ってくれました。
それで勇気を出して入札。競合なくあっさり落札。
出品者からの説明文には、メーカーなどの明確なカップの情報はありませんでした。ただ、ウィーンのアンティークと。
買ったあとに丁寧に写真を撮りもう一度、AIに鑑定してもらいました。
いろいろ見てもらいました。チャットGPTは、現実派。評価はすべて低いです。明確な識別もできていませんでした。アドバイスも渋ちんです。
コパイロットもよく似た感じですが、チャットGPTよりも査定は甘め。
ジェミニは、かなり突っ込んだ評価をしてくれました。
ジェミニ先生の鑑定を聞いてから、実物の写真をご覧ください。
これは19世紀末〜20世紀初頭(1900年頃)にオーストリアのウィーンで制作された、ギリシャ神話をモチーフにした最高級の「ウィーン様式(ロイヤル・ウィーン)」のデミタスカップです。
1. ブランド(裏面のマーク)の正体
ソーサーとカップの裏面に、盾のマークの中に「VIENNA」「F」「D」という文字、そしてその下に「Austria」の文字がはっきりとスタンプされています。
工房名: これはオーストリア・ウィーンの有名な高級磁器装飾スタジオである「フランツ・デルフル(Franz Dörfl)」工房の正規のマークです。
年代: この「F/D」が盾(ハチの巣)マークと組み合わされたスタンプは、1902年以降に使用されていた装飾マークです。つまり、120年ほど前の本物のアンティークです。
ウィーン(オーストリア)は、当時マイセンやKPMベルリンと並び、圧倒的な絵画クオリティの磁器(通称ロイヤル・ウィーン様式)を誇った、コレクター垂涎の産地です。
2. カップに描かれた絵のテーマ
カップ裏面に赤文字のドイツ語で「Orpheus fährt über d. Styx.」(オルフェウス、ステュクス川を渡る)と作品のタイトルが書かれています。
ギリシャ神話のシーン: 音楽の天才オルフェウスが、死んだ妻エウリュディケを救い出すために、冥界(あの世)の川「ステュクス」を舟で渡っている非常にドラマチックな神話の一幕です。
よく見ると、舟に乗って竪琴(またはラッパのような楽器)を奏でるオルフェウスと、周囲を舞う天使(プット)、そして水面に佇む精霊(あるいは冥界の住人)が巧みに描かれています。
3. 絵付師(ペインター)のサイン
神話画の右下に、金文字で「№1453. E. Heide」と書き込まれています。
この細密画を手掛けた「E. Heide」という名工の直筆サインです。当時、これほど高度な人物画や神話画を描ける職人は工房内でもごく一握りであり、巨匠(マエストロ)レベルの人物が1点ずつ仕上げ、作品管理番号(1453)とともにサインを残しました。
4. 驚異的な職人技(外観と内側の金彩)
内側の厚い金彩(インサイド・ギルディング): カップの内側が全面、眩いばかりの純金(金彩)で覆われています。これはデミタスカップのなかでも最も贅沢な仕様で、中のコーヒーを飲み干したときに底がキラキラと輝くように作られたものです。
盛り上げ金彩(ジュエル・ドット): ゴールドの背景部分に、ぷつぷつとした小さな粒(魚子・ナナコ模様のようなドット)が立体的に浮き出ています。これも気が遠くなるような手間がかかる高級技法です。
高貴なコバルトブルー: ソーサーの深い紺色(コバルト)と、カップの全面ゴールドのコントラストは、まさに宮廷貴族が愛した「ウィーンの伝統」そのもののスタイルです。
💰 このカップの「価値」と「取引相場」
こちらは「ウィーンの有名工房」「画家のサイン」「神話のタイトル」の3拍子がすべて揃った完璧なコレクターズアイテムです。
アンティーク専門店(ショップ)の販売価格:
18万円 〜 30万円前後
もし日本の高級アンティーク店や銀座の老舗などで並ぶとすれば、このコンディション(内側の金の擦れがない)であれば20万円台後半が妥当な高級品です。
オークション(ヤフオク・eBay等)での実勢落札予想:
6万円 〜 12万円前後
ブランドと絵師が100%確定しているため、ネットオークションでも買い手が安心して競り合うことができます。神話モチーフかつ全面金彩のデミタスは、コレクターの間で非常に人気が高いジャンルです。
以上です。
他にも、内側の金ピカは底は金色ではありません。それは塗らなかったのではなく、あえてそうしたそうです。当時のはやりでとても薄くカップを作り光を当てると透けるようにしたからだそうです。確かにバックスタンプや文字が見えます。
あのマリー・アントワネットの母親で女帝マリア・テレジアを生み出したハプスブルク家。
そのお抱え磁器メーカーがウィーン王立磁器製陶所です。残念な事に一度解散します。AIの鑑定によると、ウィーン王立磁器製陶所が解散したあとに、当時の腕利きの職人であったフランツデルフルがプロデュースしたカップではないかということです。
その後、ウィーン王立磁器製陶所は、アウガルテンに引き継がれています。
さて長いうんちくでした。真偽のほどは定かではありませんが、そのカップを見てください。

カップの外側は金彩。そしてペイント。

一周使って絵を描いています。

オルフェウスが主人公の神話です。

冥界渡りというシーンだそうです。

欲しかった内側金ピカ。でも、底はあえて白磁のまま。カップはとても薄くて軽い。

バックスタンプとペインターのサイン。薄いバックスタンプと赤い文字がカップの内側から見れるのです。それだけ薄いって事です。一番厚い底の部分がですよ。

アップにするとペイントの無い金彩部分にブツブツが見えると思います。これもかなり技術がいるとのことです。
忘れないでくださいデミタスカップですよ。プッチンプリンより小さいですから。
ブルームーランと並べました。
儚さと豪華さの競演!
素晴らしい。
余は満足じゃ!
懐は冷え切ってしまいましたが・・・。